2/4(土)は、大阪へ関西大学初等部の研究発表会に行ってきました!数回に分けてブログに書いています!本投稿が3回目、最終回です。

前回の記事
⇒「思考力を育てる態度と空気」 関西大学初等部研究発表会(2)

前回、前々回の投稿では、初等部の授業のことを書きましたが、実は、中等部の授業も見学していたのでした。

見学した授業では、10の班に分かれて、それぞれ違うテーマについてシンキングツールを使いながら探究活動を進めるという活動をしていました。(重力はなぜ存在するのか? サイコロの目はなぜ6までか? 野球のベースはなぜ4つか? など!)

この授業を見学して感じたのは、中学生への思考スキルの授業・シンキングツールの授業の難しさでした。

というのは、シンキングツールによって議論が活性化している生徒・グループもあれば、一方、そうでないものも見受けられたからです。その班に近づいて会話を聞いていると、どうも、情報をシンキングツールにあてはめることに力を注いでしまっていて、本筋の議論ができていないように感じました。シンキングツールを使うことが目的化してしまっていると言えるかもしれません。

関西大学初等部HPより

関西大学初等部HPより

「この図(シンキングツールのこと)をつかう意味がわからん」という疑問を投げかける生徒もいました。この疑問そのものは思考活動としてはとてもよいものだと思いますが、一方でシンキングツールをどう使うのが”正解“か、という考えが透けて見えます。

巡視している先生方はツールは「あくまでも思考を高め、目的達成の助けにするためのものだよ」というスタンスでアドバイスを送っているのですが、それがあまり伝わっていない生徒も少なくなかったように感じました。

前回の投稿で書いた5年生の様子とはかなりの違いを感じました。そしてその違いの中に、思考力の教育の課題が見えました。1つはシンキングツールを使うことが目的化してしまってはいけない、ということです。

伊與田塾の授業でまず身につけるツールはマインドマップです。そして、授業ではさまざまなお題をマインドマップを描きながら考えていきます。そして極力、学校の勉強には結び付けないようにしています。マインドマップと勉強を結びつけてしまうと、生徒の頭の中で「マインドマップ=勉強用のツール」となり、マインドマップが持つ可能性を狭くしてしまう恐れがあるからです。


 

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