いままでの”学力”というものの見かた・考え方(学力観)を、現代社会にあったものに変えなければ、子どもの将来があやうい!と感じました。


2016年2月17日に、文部科学省の専門家会議があり、2020年度導入予定の新共通テスト「大学入学希望者学力評価テスト」(仮称)のうち、マークシート式問題の「イメージ例」が文科省から示されました。物理や世界史の問題イメージが「たたき台」として発表されています。

新テスト、正答数指示ない問題も 大学入試改革で文科省 (中日新聞)


中日新聞

以前から言われていたとおり、新しいテストでは、知識だけでなく、その知識の「解釈」に関する問題であったり、知識を「利用」する問題が作られるようです。

いままでの学力観ですと、この新テストの問題は「難化」だとか、「出題形式の多様化」というふうにとらえられるでしょう。そして、いままでの考え方のままテストに挑もうと思ったら、さまざまな出題形式や解釈に対応しようとするために、勉強量はさらに膨大なものになることが予想されます。

まじめに先生の話を聞いて、コツコツがんばるタイプの子には辛くなります。

受験対策をする先生も大変です。知識の解釈や、知識の利用のしかたを生徒に「教え込む」ことはとても大変でしょう。

一斉指導

ますます長時間化する勉強量。詰め込み式の限界。

 

この試験に効率よく対応するならば、まず、学習の態度から変えていかなければならないでしょう。

それは、普段から「いろいろな視点でものを考える態度」であったり、考えて答えがでなくても簡単に考えることを諦めない「思考のタフさ」などです。私は「態度の学力」とよんでいます。こういった態度が身についていれば、個別の問題形式を しらみつぶしに演習するよりも効率よく、安定して得点できるでしょう。

考える子

考える子

そして一番大切なのは、態度の学力を高めることこそが、大学入試改革の意図に即しており、変化の激しい現代社会に対応できる子を育てられるということだと思うのです。