誰しも、勉強だけでなく仕事や生活の中で、「どうしてもわからん!」という問題や状況に必ず出会うことになります。
そのときに、
すぐに「分かりません」「教えてください」「(問題から逃げる)」という態度の人と、
「どうしたらうまくいくか?」「うまくいくために必要なこと(足りないこと)は何か?」と自分で考えることのできる人と、
どちらが好ましいでしょうか?どちらが より 成長できるでしょうか?
つまずいた瞬間がスタート
パズル道場は無学年方式で各生徒ごとに進み具合が違ってきます。最初はスラスラと進級できるかもしれませんが、いずれはその子にとって難度の高いパズルに遭遇し、「う~ん・・・?」と頭を悩ませる時間ができます。その瞬間が、本当のパズル道場のスタートだと考えています。
はじめて行き詰った子が見せる態度は冒頭にあげたような2種類に分類できます。
つまり、「わかりませ~ん」「ヒントちょうだい」と、問題に対して全面降伏してしまう子と、もう一度問題文を読み返し、自分で考え抜こうとすることができる子です。
態度の学力
学校の勉強は余裕!という子でも、いずれ必ずハードルにぶち当たるので、そこでその子の「本当の学力」「態度の学力」が見えてきます。「わからない」「できない」という状況に耐えられず、音を上げたり、集中を切らしてしまう子もいれば、独力で思考錯誤をすることができる子もいます。学校では見落とされてしまう本人の課題を見つけることができます。(特に伊與田塾は少人数制のため、発見しやすいです)
指導法
パズル道場は原則「ヒントなし」です。
だからといって放置・放任するわけではありません。
特に、パズルのルールの理解でつまずいている子には、以下のステップで対応しています。
ステップ1:「問題をもう一度読んでみて」
ステップ2:「問題を音読してみて」
ステップ3:「ルールが分からなければ質問して」
ステップ4:「問題文の中のわからないところに線を引いてみて」
私の体感では、ステップ2までで7割解決です。残念ながら、子どもたちの「ちゃんと読んだよ!」は信用しないことにしています(笑) 一度音読させることで「あっ!な~んだ!」→クリア というケースを山ほど見てきましたのです。
ステップ4まで来ても鉛筆が動かない子は、私といっしょに問題文に含まれている言葉を 文字通り一語一句確認していきます。問題文中の言葉の意味を理解しないまま読み進めていることに、本人自身が気づいていないということがあります。
ステップ3~4の中では多様な課題を発見できます。
たとえば
・語彙力不足
・文章の構造を読み解く力(読解力、論理的思考力)
・論理的に話す力(わからない部分を説明する力)
「自分は何が分からないのか分からない!」というのは普通の勉強でも起こる状態です。この状態を自分で突破できないと、次の行動 (質問したり、教科書を遡って確認したり) が起こせません。
個人差はありますが、パズル道場に数か月通うと、「態度の学力」が改善され、問題に対する全面降伏が少なくなります。また、「自分がどこでつまづいているか」を認識し、それに応じて自律的な行動をとれるようになります。
時間はかかるかもしれませんが、こういった学力の根本的な部分を鍛えられることが、パズル道場の大きなメリットだと考えています。