こんにちは。伊與田塾南安城教室、塾長のいよだです。
2月にマインドアクセラレータ(MA)の授業の中で実施しているボードゲーム「ダイスコード」をご紹介します!
ダイスコードは、ボード上で自分のプレイヤー駒を動かし、お宝を自分の陣地へ持ち帰るゲームです。1回のプレイ時間は5分~30分ほどです。
最大の特徴は、プレイヤー駒を動かすためにプログラミングの要素があることです。
プログラミングの要素
プレイヤーは自分の手番に「プログラムダイス」という専用のサイコロを5つ振ります。
プログラムダイスには通常のサイコロのような数字ではなく、縦横1マス移動、ナナメに1マス移動、縦横突き当りまで移動、ナナメに突き当りまで移動、障害物をジャンプ、障害物を移動させる、特定のアクションをくり返す(ループ)の目、そして何のアクションも起きない空白(ブランク)の目があります。
出た目のアクションを組み合わせることでプレイヤー駒を移動させるのです。
目標の位置にたどり着くために、どのようなルートをたどるか?プログラムダイスをどのように組み合わせるか?というところにプログラミング的思考が発生します。
初心者は「ループ」の目が出たときに苦労するようです。ループは、出た目のうち好きな箇所を切り取って、2回繰り返させることができます。使い方によってはかなりの距離を移動することができる強力な目です。しかし、移動の過程で障害物のために移動できない状態になった場合はプログラムミスとなり、元の位置に戻されてしまうため、慣れないうちは使い方が難しいのです。
アレンジルール
ダイスの振り直し
5つのプログラミングダイスのうち、3つ以上が空白の目となった場合、ブランクの目のダイスを振り直すようにしました。これは、ダイスの目の組み合わせパターンが少なすぎると思考力トレーニングの効果が薄まると考えたからです。
各手番の思考時間制限
プログラムダイスを振ってから、移動方法を決めるまでの考慮時間を1分(または1分30秒)としました。これは、思考スピードをつけることと、手番を早く・多く回すためです。
その他の工夫
他プレイヤーの手番中の行動
他のプレイヤーの手番の間、他のプレイヤーもいっしょに「手番中のプレイヤー」の立場に立って考えます。手番のプレイヤーがプレイヤー駒を動かしたあと、「こうしたほうがよかったんじゃない?」などと検討をする時間を設けています。岡目八目効果で、手番のプレイヤー本人よりも、他のプレイヤーのほうが良い手が見つかることがよくあります。「相手の手番中にも思考を巡らす」という態度を身につけるトレーニングにもなります。
移動のシミュレーションは頭の中で
プログラムダイスの並べ方を考慮する際には、ボード上を指でなぞったりすることはNGとしました。手元のダイスを組みながら、プレイヤー駒の動きは頭の中でシミュレーションさせるようにしました。
記録表
マインドアクセラレータで実施するほとんどのボードゲームでは記録表をつけます。
ダイスコードでは、「お宝ゲット(強奪)回数」「時間切れ回数」「プログラムミス回数」などを記録させています。
練習問題
はじめてこのゲームに挑む授業では、他のゲームと同様に説明書を独力で読むというステップを踏みました。ダイスコードではさらにプログラムダイスの使い方に慣れるための練習問題を用意し、考え方を練習してからゲームに挑みました。
生徒たちのようす
生徒たちの最初のリアクションは、「難しそう~」。はじめの数回は、プログラムミスや時間切れも多く、苦労している様子がうかがえました。
慣れてくると、少ない時間で移動方法を決めることができ、プログラムミスも少なくなっていきました。また、お宝を取ることができない出目のときでも勝利に近づくための方法を考える余裕も出てきました。
ICTリテラシー強化の一環として
2019年のマインドアクセラレータでの重点実施項目の1つに、「ICTリテラシーの強化」をあげています。その中でこのダイスコードで鍛えられる「筋道立てて考える力=論理的思考力」は外すことのできない思考活動です。
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