こんにちは。伊與田塾 いよだです!

前回の投稿に引き続き、リトルタウンビルダーズについて語ります!

(↓前回の投稿です↓)

ルール理解のポイント

生徒たちがルールをちゃんと理解し、自分のプレイに反映させることができているか、以下のようなシチュエーションで確認することができます。

ラウンドごとにワーカーコマの数だけ食料の支払いが生じる
→はじめてのプレイでラウンド終了時に食料不足になる生徒が多発!
ルールをしっかり読めている子はちゃんと食料を確保することができます。ルール説明でも食料不足への注意喚起があるのですが。。。
逆に、食料を集めすぎてもダメです。
食料不足を経験した子は、その後のラウンドで過剰に食料を集めてしまい、勝利点が伸びないという悪循環になることも。

・3金を資源1つとして代用ができる
→はじめのうちは見落としがちなルールです。
このルールを忘れてしまうと、ほしい建築物を他のプレイヤーに先に建てられてしまいます。
ちゃんと理解し利用できているプレイヤーを見て思い出すことがほとんどですが、1手遅れることの不利益が非常に大きいです。

・(お金を払えば)他プレイヤーの建物の効果も得られる
→他プレイヤーにお金を支払いたくないあまり、資源や勝利点を得られないという事態になりがちです。
ゲームの最後には3金を勝利点1点に換えられますが、勝利点を得る手段としては非効率です。
(教会の効果を使えば3金で勝利点5点)
他プレイヤーがたてた建物も積極的に利用したいです。協力プレイのような状況になることもあります。

・目標カード達成条件を見逃さないように!
自分の目標にも気を配る必要があります。
授業では、目標の達成した瞬間に宣言する必要があるとしました。
ゲーム終了後に目標を達成していたことに気づく子も多くいました。もったいない!

 

リトルタウンビルダーズプレイの様子

ゲームの理解のポイント

この項では、ルール表に書いていないゲームの勝ち方やコツなどに関連して書いていきます。

伊與田塾では、ゲームのコツなどを教えることはせず、自分で気づくか、他のプレイヤーから学ぶ(盗む)ように言っています。実社会でも、たとえば法律の条文などは比較的簡単にアクセスできますが、法律の利用方法となると専門の知識やスキルが必要です。(あるいは、専門家にお金を払って利用するか)

 

・資源やお金をあつめることがゲームの目的ではない

森や湖の近くに畑やお店をたてると、1回の労働で多くの資源が得られます。
しかしゲームの勝利のためには勝利点をゲットする必要があり、資源はそのために有効に使われるべきです。たいていの場合、資源を余らせてしまうと1位にはなれません
お金についても同じです。ゲーム終了時に大量のお金を持っていても勝利にあまり結びつかないようです。

 

・場所の強さ(序盤)
ゲーム開始直後は建物もたっていないので、森、山、湖などの地形から資源を得ることになります。
たてたい建物によって、どの資源を優先するか、考えどころです。
もちろん食料の確保も忘れてはいけませんが、建物の選択肢によっては、他の資源を優先する判断も必要です。

・場所の強さ(中盤)
建物がたちはじめるので1回の労働でより多くの資源を得たり、勝利点を得たりすることができます。
終盤へ向けた道筋を考えながら、効率よく労働や建築を行う必要があります。

 

・地形や建物のシナジー(相乗効果)を考える

やみくもに建物をたてていても勝てません。
より多くの勝利点を得るには、ゲームボード上で相乗効果を実現するのがよいです。

たとえば、畑、パン屋、教会をお互い近くになるようにたてる。
すると労働によって、畑で麦を得て、その麦をパン屋でお金に換え、そのお金を教会に支払って勝利点を得る、というアクションが1つの手番内でできます。ほかにも使用する建物タイルによって、さまざまなシナジーが考えられます。

もちろん、他プレイヤーもシナジーをねらってきますから、強引にとりにいくか、それとも別の手段をとるか頭を悩ますことになります。

リトルタウンビルダーズ

相乗効果の一例

 

・自分のやりたいことだけやっていてもだめ
1つの相乗効果を見つけられると、ついついそれを実現することだけに固執してしまうことがあります。盤面全体他プレイヤーの状況を把握せずにいると最終的な勝利は得られません。自分が実行している手段が勝利のために有効かどうか、常に考える必要があります。

・場所の強さ(終盤)
建物が多く建ち、各プレイヤーが勝利点を得る準備がととのっている状態になっています。
自分が築いたシナジーを利用して勝利点を得るか?
はたまた他プレイヤーの建物に便乗しつつシナジーの利用を妨害することもできます。

・勝利への道筋
→最終ラウンドになってやっと戦況の不利に気づく!
どんな形で勝利点を得て、ゲーム終了を迎えるかイメージすることが大切です。やりたいことはやれたが、結果的に勝利点が伸びなかったという状況は避けたいですね。

 

ついでに語彙学習!

「市場」「醸造所」「工房」「英雄」「彫刻」などの語彙が登場します。
リトルタウンビルダーズを導入して3回目の授業では「シナジー」という言葉について軽く学習してからゲームに入りました。
ボードゲームをプレイするだけでなく、ゲームの世界観やシステムなどから語彙の学習を取り入れています。