こんにちは。伊與田塾南安城教室、塾長のいよだです。
今回は、マインドアクセラレータ(MA)の授業の中で実施したゲーム「宝石の煌(きら)めき」をご紹介します!
まずははじめての状態~初級のお話です。

※教育的な観点での紹介となりますので、ルール等の解説を省略している部分がありますのでご了承ください。

splendor,宝石の煌めき

どんなゲームか?

2~4人で対戦できる、1回20~30分の中量級ゲームです。プレイヤーは宝石商となって、宝石を取引したり、宝石鉱山を買う、宝石職人を雇うなどしていきます。その中で貴族にひいきにしてもらうなどして宝石業界内での威信を高めることが目的となります。ゲームが進むにしたがって購買力が増していき、より高い投資を行うことができる喜び、つまり拡大再生産の喜びがこのゲームの醍醐味です!

実際のゲームのようすはこんな感じになります。(2人プレイの場合)

安城,塾,ボードゲーム

ゲーム中にできること

①宝石トークンを3つとる。ただしそれぞれ異なる種類(1つずつ)であること
②同じ種類の宝石トークンを2つとる
③宝石トークンを支払って発展カードを購入する(後述)
④発展カードをキープし、金トークンを1つ得る

 

ゲームの目的

威信(いしん)点を15点獲得する

 

威信点の獲得方法

①発展カードを購入する(左上の数字が威信点)

②貴族を味方につける
貴族を味方につけるには、貴族の左に示された分の発展カードを獲得する必要があります。

 

宝石トークンをとる

①宝石トークンを3つとる。ただしそれぞれ異なる種類であること

安城市,塾

宝石トークンを3つ(3種類)とる

 

②同じ種類の宝石トークンを2つとる

安城市,塾

宝石トークンを2つ(同じ色)とる

宝石トークンは最大10個まで持つことができます。10個を超えた分については宝石トークン置き場に戻す必要があります(「バースト」と表現します)。

 

発展カードの購入方法

発展カードを買うには、左下に書かれたコスト(費用)を支払う必要があります。コストには、宝石トークンのほか、すでに購入した発展カードをあてることができます。すでに購入した発展カードをコストにあてた場合でも、その発展カードはなくなることはありません。つまり発展カードは永続的な購買力となります。

塾,安城市

「これを買います!」

安城,ボードゲーム

コストにあてた宝石トークンは、トークン置き場にもどす

安城,塾

購入したら、同じレベルの発展カードの山札から補充します。

発展カードをキープする

どうしても欲しい発展カードがあるのにコストが払えず買えない!」もしくは「他のプレイヤーを邪魔したい!」ときは、「キープ」することができます。キープした発展カードは次以降の自分の手番にコストを支払って購入することができます。キープを行ったとき、金トークンを1つ得られます。金トークンは、どの色のコストにもあてられるジョーカー的なトークンです。

安城,塾

高得点の発展カードが買えそう。しかし相手プレイヤーも狙っているかも?

splendor

先にキープしてしまえ!

 

貴族を味方につける方法

貴族の左に書かれた分の発展カードを集めると、貴族が自動的に味方につき、威信点3点を得ることができます。

宝石のきらめき

貴族を味方につける条件がそろった!

安城,塾

宝石トークンではなく、発展カードが必要です

威信点か購買力か?

威信点を増やすには、発展カードを買うか貴族を得ることになります。しかし、コストの安い発展カードは威信点がつきません。また、貴族は1ゲームに3つしかありません(貴族は補充されません)。

威信点のつく発展カードを買いたいところですが、コストが高いのでたくさんの宝石トークンをとるか、発展カードを買って購買力を高める必要があります。

 

初見~中級者への道のり

授業では、生徒が独力で説明書を理解する時間をとります。そして最初の数回の目標は、ルールどおりにゲームを進められることです。初心者がつまずきやすい・誤解しやすいポイントをあげておきます。

(1)すでに発展カードと宝石トークンを組み合わせてのコストの支払いが正しくできるか

支払いは全プレイヤーにわかりやすく行いましょう。全員に購入対象の発展カードを見せ、白○個、緑○個・・・と数えていくとよいでしょう。初心者はコストにあてられる発展カードを持っているのに、宝石トークンで支払おうとすることがよくあります。

(2)宝石トークンの保有数(最大10個)をまもれるか

宝石トークンを無計画にとっていると、いつの間にか10個を超えてしまうことがあります。視野がせまかったり、見通しのないままプレイしている子ほど気づかないことが多いです。

(3)貴族の獲得方法を理解しているか

貴族はコストを支払って購入するものではなく、発展カードの種類と枚数の条件を満たした手番に自動的に味方についてくれるものです。発展カードと同じように購入することはできません。

(4)自分の威信ポイントが勝利条件を満たしたことに気づけるか

終盤になると購買力があがるため、やれることが増え、また、拡大再生産の喜びにひたりすぎてゲームの目的を忘れてしまうことがあります。初心者あるあるなのは、発展カードを買ってから自分の威信点をカウントし始めることです。(そのため、勝利宣言が1ターン分遅れてしまうことも。。。)

勝利に近づいたら自分の威信点を計算しておき、最後の発展カードを買うと同時に勝利宣言をするのがかっこいいやりかたです。これができれば初級者脱出と言えるでしょう。

(5)ゲーム記録表を正しくつけられるか

MAの授業では1ゲームごとに記録表をつけています。記録表の見出しや項目からなにをどこに記入すればよいか正しく判断する力や、数字を正しく数える力が問われます。

安城,学習塾

記録表

 

初級の段階の子どもたちを観察することで、将来定型的な業務の内容や規則を理解し、運用する力を総合的に測ることができます。具体的には説明書を読むための読解力・語彙力。わからないところを質問する能動性、複数の条件を整理する論理的思考力などです。

宝石の煌めき ~中級編~


塾長は約50回はプレイしていると思いますが、このゲームに関する発見がまだまだあります。やればやるほど上達し、「もう一回!」となるおすすめのゲームです!