こんにちは。いよだです。
今回はマインドアクセラレータの中で実施したビジョントレーニングについてです。
ビジョントレーニングとは、「目」のトレーニングです。
眼球運動のコントロール能力、焦点合わせ機能、両目の協調機能、動体視力、立体視能力、奥行き認識能力等の視覚能力を向上させるトレーニング。
wikipediaより
識字障害の方のトレーニングや、スポーツにも取り入れられていて、目の運動の種類に応じてさまざまな形での実施方法があります。
きっかけ
読解力に関する活動の中で気づいたことが発端でビジョントレーニングをやってみようと考えました。生徒たちに文章を読んでもらうと、同じ内容であっても そのスピードには差が出ます。学年で差が出るというよりは、速い子はとても速く、遅い子は高学年であっても明らかに遅いようです。
特に音読させてみると、読解力の基礎の課題を見るけることができます。
・ 「て に を は」を正しく読めない
・ ”行”とばし、ときには”段落”とばし(!)
・ 読めない(知らない)字が多い=語彙力が低い
飛ばし読みは論外ですし、「てにをは」を間違えて読んでしまうと、文章の構造がおかしくなり、内容を理解できません。
これらの課題を持つ子は「目」の力にも課題があるのではないかと思い、ビジョントレーニングをやってみたのです。
スピードは ほぼ年齢(学年)に比例、しかし・・・!
マインドアクセラレータでは、2つの眼球運動をやってみました。1つは追従性眼球運動と呼ばれるもので、紙に書かれた線を視線でなぞるものです。もう1つは跳躍性眼球運動といい、バラバラに書かれた数字を1から順番に見つけていくというもの(数字さがし)です。
約30人の生徒たちのタイムを測った結果、眼球運動の成績は ほぼ年齢(学年)に比例するという結果になりました。
そして、週をまたいで複数回実施したところ ほとんどの子はタイムを改善することができました。
ただ、中には学年不相応にタイムが遅い子が数名出てしまいました。
目の力以外の要因?
その子たちの数字さがしの様子を見ていて共通していはのは、
(1)次の数字がなかなか見つからないときなどに、毒づいたり、声をあげてしまう 「え~12がないよ!」
(2)姿勢が悪い ※
(3)姿勢が安定しない ※
試しにスタート前に上記の点を意識させたところ、タイムははっきりと改善されました。
(2)(3)の姿勢に関しては視力にも影響すると考えられます。
しかし(1)は活動に挑む態度や集中力の問題です。
「姿勢は大事」ということを私自身が再確認できたことと、生徒本人もタイムという目に見える形で実感を得ることができたことは大きかったと思います。
しかし、これらの改善を行ってもまだ同学年の子と差が残る子がおり、目の力の弱さが読解力に影響している可能性は十分にあるだろうと思いました。
ビジョントレーニングは比較的短時間でできる活動なので、定期的に実施していきたいと思います!
※本格的なビジョントレーニングの場合、「目」の要素に集中できるように姿勢などの指導が厳格に決められています。