こんにちは。伊與田塾 いよだです。
マインドアクセラレータの授業では、教材の一部としてボードゲームを利用しています。
今日のブログでは、「ボードゲームを利用した授業の流れ」について書きたいと思います。
ゲームを理解する
原則、ゲームの説明書(の要約版)を生徒たちに独力で読んでもらうことからスタートします。
生徒たちは説明書を読みながらゲームを理解していくとともに、ルールの不明点や知らない言葉を見つけていきます。
学年混成なので、生徒の語彙力には差があります。語彙に関する質問はその場で講師(私)が答えています。
ルールに関する不明点は一定時間後にまとめて回答することにしています。
とはいえ、説明書だけで独力でゲームを完全に理解するのは、大人でも難しいことです。わからないことがあって当たり前です。
大事なのは、わからない部分を明確にし、後で質問できること、です。
不明点をそのままにしてくと、ゲームの中で損をすることになります。(これは社会に出てからも同じですね
!)
(オプション)語彙学習
世界観に関する語彙がゲーム中に用いられるゲームについては、説明書の読み込みに入る前に語彙を学習する時間を取ることもあります。中世のファンタジーだったり、投資がテーマのゲームなどは先に語彙をおさえておくとスムーズです。
雰囲気づくり・心構え
プレイに入る前に、生徒たちへ声掛けをします。
ゲームの種類にもよりますが、以下のような内容のことを確認します。
・考える力をきたえる目的があること
・途中で投げ出さないこと
・勝っても負けても、1プレイの中で何か「持ち帰る」こと
・他プレイヤーの手番中も思考を止めないこと
・自分の作戦を考えること
これらを丁寧に確認しておくことで、プレイ中、過度に感情的になったり、ケンカになったりすることがなくなります。
記録・感想戦
ゲーム終了後は、ゲームに関する記録を取ります。
記録表には、勝敗(順位)、スコアをはじめ、交渉した回数などの項目があります。
記録を取り終わった子から感想戦に入り、勝負の分かれ目などのポイントについて話します。
小テスト
ゲーム内の語彙、ルールをはじめ、形勢判断問題や「次の1手問題」などを出題します。
あえて学校のテストのような見た目に寄せています。
テストのタイミングはゲームによってさまざまですが、初回プレイの次の授業の冒頭に行うことが多いです。
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以上、ボードゲームを利用した授業の流れをざっと書いてみました。
それぞれのステップには教育として成立させるための意図があります。ボードゲームを用意し、ルールを説明し、プレイして終わりというわけではないことがお分かりいただけると思います。
記録表や小テストなど、ゲーム本体以外にも、ゲームを教材として成り立たせるためのアイテムや仕掛けがあります。
ファシリテーターとしての講師の働きや心構えも重要です。単にボードゲームにくわしい、ボードゲームが好き、というだけでは授業として成り立たちません。
生徒たちは「はじめてのボードゲーム」を複数回体験するうちに、「はじめて」の状況に対応する力がついてゆきます。それは語彙力や読解力、視野の広さとなってあらわれてきます。また、学校や普段の生活の中でよい変化が生まれることも珍しくありません。
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